
取っ付きやすい作りの本
著者の大須賀さんは貿易の世界での経験が長く、会社員としてというよりは「個人事業主」として関わってこられた方の様です。
また、輸入と輸出で分けると、「輸入経験」がより豊富な方かと思います。
上記2つのご経験を生かして書かれている本なので、「個人」として「輸入メイン」で貿易を試みたいという方にとって一番しっくりくる仕上がりの本になっているように感じました。
当然その逆の設定、「会社員」として「輸出メイン」で貿易に携わる人にとっても参考になる本だと思います。
そういった人にとっては普段何も考えずに処理している日常の貿易業務についての理解を増す事ができると思います。
本の構成としてはストーリー仕立ての部分と専門的なことをぎゅっとまとめてある部分との二本立てです。
ですので、表面的な事や大まかな流れだけを知りたい人も、ちょっと突っ込んだ事を知りたい人も、満足できると思います。
ただ、本のタイトル通り、あくまで「基本と常識」がメインの本ですので、
貿易実務検定を受験する方にとっては、それほど役に立つ本ではありません。